みずほ銀行オンライン・システム障害について 〜 注57

公開: 2021年11月27日

更新: 2021年11月27日

注57. 日米における銀行のIT投資

金融庁の発表によると、日本の銀行全体を見た時、2020年度におけるシステム障害の発生件数は、約1,500件であったとされている。1日平均で見ても、4件近い発生数となっている。これは、日本の銀行がITへの投資を十分にしていないことが原因ではないかと考えられている。日本全体での投資額は、年2,000億円程度であるのに対して、米国のばあい、全体で年1兆円程度になっている。経済規模を考慮しても、日本の銀行のIT投資は少なすぎるようである。

金融庁は、日本の銀行の「システムに関わるリスクの大きさに対する認識の浅さと、IT系の専門的人材の少なさ」が、日本の銀行におけるIT投資の少なさに現れていると考えているようである。このような背景が、みずほ銀行での「IT現場の実態を軽視し、理解しない」経営陣の問題対応につながったと認識しているようである。

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